千百九個ある経絡破孔を全て突いてくれるわ!!2006年04月08日 00時26分31秒

退かぬ!!
媚びぬ!!
省みぬ!!

これは聖帝サウザーが地震時の避難のお約束として教えた事(違。
タイトルはケンシロウの実兄にて北斗琉拳の使い手ヒョウが誰かに言った言葉(失念)。

というわけで、”ツボ”のお話です。

ツボ、経穴とも言いますが、体のあちこちにあり、刺激すると体の状態を整えたり出来ます。
経穴は体に対応して連続しており、経絡に沿って存在しています。
私はまだ経験が無いのですが、ツボ刺激マッサージや鍼灸なども、基本的にはこういったところを刺激します。

ツボの歴史は古く、中国最古の医学書「黄帝内経」にその存在が記載されています。
ちなみに中国最古の医学書として有名なのが3つありまして。
1.黄帝内経
黄河流域に発達した、体を器具などで刺激して治療するもの。
この地方は荒涼とした地域で、薬草などがほぼ無かったので器具治療が発展。
そもそも乾燥している地域なので、病気自体が少なかった。
2.神農本草経
揚子江流域に発達した薬草治療。
気候が穏やかで病気の種類もそこそこ。
病気治療というよりは滋養強壮や長生きのための薬草本?
主に単一の薬草で用いる。
3.傷寒雑病論(後の傷寒論
揚子江よりもっと南側、森林が生い茂る地域の治療。
薬草の種類も多い分病気の種類も多く、薬草を組み合わせて治療に用いた。
現在の漢方医学の源流。
ちなみに傷寒とは発熱を伴う伝染病で、風とかインフルエンザのようなもの?

ちょっと話がずれましたが、ツボ刺激は古代中国から連綿と受け継がれた治療方法だと言う事です。

さて。
ここで気になるのが”ツボって何?”という根本的な疑問です。

古代中国よりの医学は概念的なものが多く、還元主義的な現代医療と考え方がまるっきり違うので、それらを(西洋)科学的に理解するのは難しいのですが。
私の知る限りでは、”ツボ”に関しては比較的明確な答えが出ています。

※ここから先は10年前にとある講演で聞いたもので、ソースは見つかりませんでしたし、結構うろ覚えです。間違ってたらごめんなさい。

まず、ツボの場所はどうやって見つけるのか。
古代の事は分かりませんが、自分の体でツボを見つける方法はあります。
例えば腕を円柱に見立てた場合、手首の方から”円周方向”に沿って、先のとがった物(例えば鉛筆など)で、軽く刺激していきます。
そうすると、他の部分とは感じ方が違う場所があるそうです。
そこがツボです。
これを手首から肩の方に行っていくと、”感じ方が違う点=ツボ”が、一本の線で結ばれます。これが経絡です。

このツボの部分の皮下組織を調べてみますと。
他の部分に比べて角質層が厚い、と言う事だそうです。
つまり、ツボというのは概念的なものではなく、解剖生理学的に見てもはっきり説明できるものであると言う事が分かりました。
(何で体の調子を整えられるのか、と言う事は分からないです・・・)

じゃあ、ツボは人間だけのものなのかというと。
動物にもちゃんとツボはあります。動物病院などでは実際ツボ治療は行われています。
哺乳類だけじゃなく、他の爬虫類にもツボはあるのではないかと思っています(この辺、忘れました・・・たしか調べていたと思います)

じゃあ、ツボは動物だけのものなのかというと。
実は、野菜や果物にもツボはあるんです。
どうやって調べたのか分かりませんが、いくつか紹介されていました。
バナナのツボは、皮と皮の合わせになっている少し分厚い部分。皮の継ぎ目ですね。ここに沿ってツボがあります。
(皮が分厚いだけ?、というセルフツッコミも演者はしていました)
またスイカ。
黒い模様に沿ってあるのかな?と思ったら、スイカの経線方向に沿ってありました。メロンやカボチャも同様です。
他にもいろんな野菜が紹介されていたとは思いますが・・・忘れちゃいました。
でも、まさか野菜にツボがあるなんて思ってもみなかったので、びっくり。

野菜に対するツボ効果は分かりませんが、それで野菜が美味しくなるのだったら、研究の価値はありそうです。

業 界 再 編 の 予 感2006年04月08日 14時33分27秒

普段の生活で、誰もが薬のお世話になっています。
昨今では、食生活だけでは栄養が偏る事を鑑み、栄養機能食品―サプリメントがブームになって久しく、次から次へと新しい成分が出てきて、本職でも情報収集が大変じゃないでしょうか?
こういったものは主にテレビ、具体的にはおもいっきりテレビとかあるある大辞典で紹介されると爆発的に売れ行きが上がります。
ドラッグストアではこういった情報番組をチェックして仕入れを行っているほど。

そんな中、「αリポ酸」という成分が人気です。
αリポ酸、チオクト酸、は生体内にも存在する化合物です。
命名すると”1,2-dithiolane-3-pentanoic acid”となり、5員環にジスルフィドをもち、さらに3位(S原子のとなりの炭素)から炭素数5の側鎖が伸び、末端はカルボキシル基。
ジスルフィドを持つので抗酸化作用が期待され、実際にビタミンCの400倍近い抗酸化作用だそうです。
(と言う事はビタミンCの400倍の反応性?)

さて。
こういった商品は食品衛生法の監視下に置かれ、様々な規制を受けます。
内容物はもちろん、表示にも決まりがあります。

食品衛生法施行規則第21条第3項
特定保健用食品及び栄養機能食品以外の食品にあってはそれら食品と紛らわしい名称、栄養成分の機能及び特定の保健の目的が期待できる旨の表示を、栄養機能食品であって特定保健用食品でない食品にあっては特定の保健の目的が期待できる旨の表示をしてはならない

また、栄養機能食品の兄貴分にもあたる医薬品や医薬部外品は、薬事法の規制を受けます。

薬事法第66条第1、3項
何人も、医薬品、医薬部外品、化粧品及び医療機器の名称、製造方法、効能、効果又は性能に関して、明示的であると暗示的であるとを問わず、虚偽又は誇大な記事を広告し、記述し、又は流布してはならない。
何人も、医薬品、医薬部外品、化粧品又は医療機器に関して堕胎を暗示し、又はわいせつにわたる文書又は図画を用いてはならない。

とあります。
”特定の保健の目的”とは具体的に○○に効く、という事をパッケージに書いちゃダメ、ということです。
”虚偽又は誇大な記事”の広告、記述、流布の禁止。こちらは医薬品等ですが、嘘や大げさな事はパッケージに書いてもダメだし宣伝もダメ。”絶対効きます!”みたいなのはアウトかな?
”わいせつな文書、図画”の禁止。これはもう当たり前です。
このように、医薬品等や栄養機能食品は、パッケージまで法律で厳しく管理されているのです。



なんでこんな事書いているのかというと。
こういうものが発売されるようなのですわ。


とうとうこっちにも来たかっ・・・・・・・・・・・・・・・・・!!!!!


商品詳細が分からないのですが、製作者コメントで”薬事法が~”と発言している事から、もしかしたら医薬部外品?とか勘繰ってしまいます。
医薬部外品の製造販売というのは許可制で、販売者が品質管理を行う事が要件です。なんぼ上場企業とはいっても未開拓分野へいきなり進出と言うのは考えにくいので、多分ふつーのサプリメントだと思います。
なお、栄養機能食品なら基準を見たしていれば国や都道府県への申請はしなくても製造・販売は出来るそうです。
万が一医薬部外品だとしても、写真を見る限りでは薬事法に違反するような事はないのだろうとは思うのですが、審査する国や都道府県も頭が痛かろうと思います。
(前例がないパッケージなので判断基準への適否が判定しにくい、という意味)
このケースだと、中身は他の会社の製品を用い、パッケージだけ自社管理、というパターンでしょうね。

ともあれ、関係ないと思われていた分野が医薬・食品業界に進出してきたと言うのは注目したいところです。
もしかしたら、規制緩和で包装や広告の基準が変更されて将来の医薬品などのパッケージにはそういうものが採用されたりするのかもしれませんね個人的にはご勘弁願いたいのですけど。