2008年初頭に2007年初頭を思い出す2008年01月01日 17時29分05秒

あけましておめでとうございます。

去年は停滞の一年であったと言わざるを得ません。もっとも抱負であった「完治」は無理矢理達成しましたが。
そのほかにもいろいろやりたい事があったはずですが、あまり出来ていないような。
今年こそはそのうちのいくつかを達成できれば、と思います。

今年は、崩壊の一途を辿った医療がどうなるのか。正念場です。
ここでどう立ち振る舞うかによって、あんにゃろうの器が試されるというものです。
もう何も期待してませんけど。

せめて、頑張ろうとしている人が無残にも見殺しにされるような事が無いように、今は祈るしかありません。

「手打ち蕎麦と豆富創作料理 きむらや一茶庵」2008年01月09日 23時46分03秒

2008年度最初は・・・蕎麦。もう今年の一字が蕎になりそうな予感。
しかも今回は、そんな2008年度の最初に相応しいお店です。
蕎麦屋の系統の中でも片倉康雄氏が創業した一茶庵、各地にそのDNAは確実に受け継がれているようです。もう家計図みたいです。
今回はそんな蕎麦の二重らせん構造を極めんとするお蕎麦屋さん。
勝浦にある「きむらや一茶庵」さんです。

場所は勝浦市の墨名交差点から一方通行の路地を入ってすぐ。駐車場もあるそうですが、ここは一つ、海沿いにある勝浦市の無料駐車場をオススメします。ホテル三日月のすぐ近くで、そこから歩いて5分足らずで一茶庵さんにも行けます。
折角の勝浦ですから、のんびりがっぽり歩いてみてはいかがでしょう。

お店の佇まいはシンプル。新しいです。



店内は結構広々としていて、席はたくさん。こあがりにテーブルにカウンターまで。
外観の白塗り壁に木目を合わせた、なかなかに明るい店内です。

さて、メニューを見ますと、実にたくさんあります。蕎麦は基本的なものは一通りありますし、何より店名が示すとおりに豆腐ものが多い。湯豆腐なんてのも。純粋に蕎麦を手繰るも良し、酒を呑むのも良し、でも泥酔したら帰れない距離。
お金を落とす意味でも、諦めて泊まっちゃった方がいいかも?

今回は色々試してみたいので、豆腐から一品、蕎麦から一品。
豆腐からは「豆乳クリームコロッケ」・・・て豆腐じゃヌェー!
まあ大豆だからご勘弁を。写真で見て美味しそうなんだもの!



きれいにまとまっています。
周りの角切り衣はなんだろう・・・?ちょっと分からなかったです。中のクリームソースは結構塩気が効いてます。非常になめらかなクリームにさっくりとした衣が合わさって、まるで洋食の名店に来てるのかと錯覚します。しし唐を見ると間違いなく日本だと気付きますけど。
周りに振ってある赤い実はピンクペッパー。諸説あるようですが、胡椒に似た強い風味と、ほのかな甘味が特徴的です。ちょっとしたアクセントですね。
前菜代わりのコロッケからしてすでにきゅんきゅんきてますよ。

蕎麦は「三色そば」で、いろいろな角度から楽しみます。



左からせいろ、変わりそば、田舎です。この日の変わりは「磯切り」といって青海苔の変わりそばだそうです。
つゆも2種類。右の蕎麦猪口には磯切り用の薄いつゆが入ってます。
まずはつゆから。
醤油を感じる辛口です。ただし辛口では合っても醤油が前面ではないですね。口に含むと、舌先、ほほ、喉の奥と、全てに味と香りが押し寄せます。そばつゆの弾幕攻撃、逃げ場がありません。ダシもかなり強く、しかし上品。幅は広いけれど切れ味もある、全ての要求を一度に満たしたつゆじゃないですかね。
蕎麦は都会的なセンスを感じます。味も香りも素晴らしい、いや、凄まじい。コシはかなり強く、手強いです。星はわずかにあります。表面はなめらかな方ですが、喉越しを楽しむだけのざらつきもあります。蕎麦もまたいいとこどりです。
蕎麦もつゆも、全力投球でぶつかり合い、さらに昇華していきます。
素晴らしいの一言です。
個人的な好みでいえば、もうちょっと野趣溢れるというか、蕎麦の粗野な部分を出してもいいかな、とは思いますが、これもまた一つの完成形と言ってもいいでしょう。
磯切りは、ほんのり海苔の風味がします。それを楽しむ為に、わざわざ薄いつゆを別に出すあたりに、非常に強いこだわりを感じます。この方法なら、香りのクロスコンタミネーションを防ぐ事が出来ますし。

いやはや素晴らしい。

勢い余って甘味まで頼んじゃいました。「なめらか豆乳ぷりん」です。



三角形のお皿はとてもよく冷やしてあります。真ん中の丸い器にいれたプリンは、カラメルを張って火に掛けたのでしょう。カラメルが溶け焦げてアクセントになりますね。
これって洋菓子屋さんで出すようなレベル以上ですよ。ここってお蕎麦屋ですよね?
名前のとおりとってもなめらかな舌触りで、とろけます。ここまでのデザート、洋食屋さんでもなかなか出しませんよ。玄人はだしです。
最後の最後まで感服しっぱなしです。

なぜ勝浦?と思わずにはいられないぐらいに、極めて都会的で洗練されている蕎麦です。もちろん他の料理も素晴らしい。
品数も豊富だし、酒も肴もたくさんありそうなので、まだまだまだまだ楽しみ方は尽きません。
あと10回ぐらい来ないと満足できないです。
駅近くとはいえその駅が遠いんだよ、という勝浦の地ですが、蕎麦のみを目的としても絶対に損はしない、むしろもう一泊したくなるようなお店です。
千葉県に関しては距離感が間違っている私は簡単に来られますが、普通の人はなかなか大変だとは思います。でも、一度は行ってみて、その素晴らしさを存分に堪能してください。



折角勝浦に来たので、ちょっと歩いてみました。



勝浦と言えばやはり海。漁港ではたくさんの釣り人がいました。
勝浦港町。かーなり潮の香りがするぜ。





遠見岬神社という勝浦では有名な御社さまがあります。初詣がまだだったのでついでに御参りに。
本殿へは階段を上って小高い丘の上まで行くのですが、その途中から勝浦の町が一望できます。
反対側にはずっと花が咲いています。



海近くの川・・・つってもぶっちゃけドブ川に近いものがありますが、そこで見かけた鳥。
魚をついばんでいるようです。結構いるんですわ。

海近くの無料駐車場に車を停めて、あちこち歩き回ってみるのも面白いです。

「きむらや一茶庵」 / 鴨せいろ他2008年01月14日 23時40分52秒

新年早々に何故か勝浦2連撃。
きむらや一茶庵」 さんも行っちゃいました!
メニューも多いしまだまだまだまだ楽しめます。もっとも昼と夜はメニューが違うので、真に楽しむためには夜を攻めないといけないようです。
今回はお昼でまったり。

まずはコロッケ、前回に引き続きです。今回は「うのはなコロッケ」です。



見た目は丸いコロッケ。衣はパン粉ですね。
割ってみると、中身はおからでした。さすがはお豆腐やさんの息子さん。
おからとにんじんが中身ですが、結構甘めの味付けです。しかも濃い。もうちょっと味を薄くしておからの味を楽しみたいなー、と思いますね。あとしょっぱい方に触れればなぁ。
でも前菜にはいいですね。



メインの蕎麦。つけ汁は鴨です。メニューには鴨南蛮(冷)みたいな書き方です。
蕎麦はさすが美味しいですね。よく冷えてます。
鴨汁はそのままでも飲めるぐらいの濃さです。ダシは強いですが、醤油は強くありません。温度も高く、冷たい蕎麦とのマッチングも素晴らしいです。
具は鴨肉とネギ。肉はしっかりしていて、味もなかなかに濃いです。ちょっとパサつきがありますが、肉感もあります。
汁のパンチは弱めですが、どなたでも楽しめる味でしょう。

食後にはデザート。「豆乳モンブランぷりん」です。



これまた蕎麦屋らしからぬ本格的なデザート。
でっかい栗とクリームが豆乳プリンの上に乗っかってます。甘さはほどほどなので、しこたま食べた後でも入ります。
なめらかプリンほどのインパクトは無いにせよ、美味しいです。

次回は・・・夜にチャレンジ!



食後に多少散策したあと、勝浦城の方面に車を走らせました。
勝浦の最南端に、八幡岬公園があります。その中に勝浦城址がありました。さすがに城は残ってませんし、天守閣も無いです。
ある程度歩くと、崖っぷちに出ました。



冬場だし風が凄いのでちょっと大変ですが、なかなか壮観な景色です。
どっちかというと山好きな方ですが、生まれは海の方なのでちょっと懐かしい感じです。
ちょっとした遊具がある広場もあったり、観光ついでに寄るにはいい公園です。

駐車場から歩いて広場に出て、そこから階段で丘へ上ると、海が見渡せる展望台みたいな広場に出ます。上の写真は実はそこから撮ったので順番違いますね。

そこにあったのが、「お万の方」の銅像。吉田松陰じゃなかった。



勝浦城は正木氏の所轄になるそうですが、その城主正木頼忠の娘がお万さん、またの名を養珠夫人だそうです。
昼ドラチックな名前に似つかわしくなく勇敢な人だったようで、勝浦城が落城したとき、崖に布を垂らしてそれをつたって崖を降りたとかなんとか。
崖っぷちは柵があるので見えませんが、その高さは想像できます。ここを降りたお万さんすげぇ。

勝浦はなかなかに歴史が古いところで、散策する度に新しい発見があります。
城マニアってわけじゃありませんが、たまにはこういう史跡を見ていくのも面白いです。

「石臼で手びき粉のそば いけだ庵」2008年01月15日 23時36分01秒

横芝光町の「いけだ庵」さんに行ってきました。
場所はJR総武本線・横芝駅から伸びている県道78号線を延々海側に進むと、左手にのぼりが見えます。
相当走らないと見えてきません。当然車の方が良いでしょう。バス停だと屋形南ってところですが、バスは一日に数本なので無謀です。

お店は民家の改装です。



ちなみにこの一帯はほぼ田んぼです。この地域特有の光景というか、田んぼの中に民家がぽつん。そんな感じ。
店内はまさに人ん家。靴を脱いで上がります。
席はカウンターに座敷。席数は合わせて十数席。そんなに入りませんね。

今回は様子見という事で、せいろを頂きました。



つゆは甘さと辛さがバランスしています。しかし、極めて濃い。口に含むと舌の奥の方で醤油を感じます。奥に入り込むつゆですね。ダシは強く、酸味もあります。
蕎麦は味も香りも強く、コシも強烈です。表面はとてもざらざらしていて、一見粗野なように思いますが、蕎麦を前面にして主張させるとこうなるのでしょう。温度はかなり低く設定しています。
いさとさんの蕎麦に良く似ていますが、こちらはやや太目に打たれています。
蕎麦もつゆもお構い無しに主張するのですが、相性は悪くありません。若干蕎麦の方が勝っていますが、決してつゆが弱いわけではなく、蕎麦が強すぎるといったところです。
こういう全力投球の蕎麦というのも、なかなかに楽しめますね。

こちらはメニューがシンプルで、あとは鴨汁とかとろろとか、肉汁ってのもあったかな。
甘味にそば団子などもあるので、次回はその辺もいってみたいです。

一応の区切り・再スタート2008年01月20日 19時05分40秒

2年以上もブランクが空きましたが、ようやく完治(維持期)になり社会復帰を果たしました。
気持ちの上でも新しいスタートを切ったという意味も込めまして、ブログタイトルを一新しました。

内容は多分変わりませんが、頻度は落ちます。
また気長にお付き合いくださいな。

重ねて言いますが決して蕎麦ブログじゃありません。