「竹やぶ」 / せいろ2008年03月06日 19時48分56秒

とうとうこのお店を攻める日が来たか。

かのミシュラン東京版に蕎麦屋として星一つを受けたのが、竹やぶヒルズ店。
千葉県民の私は当然ながら千葉の店へ。とういうわけで、 竹やぶ柏店へ。
こちらのお店は蕎麦食いならば知らない人はいないというぐらいの超有名店ですね。
ただし、評判というのは良くも悪くもあります。いいところはともかく、悪い評判というのはただ一つ、「少ない」という事。ある意味語り草になるぐらいの事なので、本当のところはどうなのか気になるところでもありました。
今回竹やぶさんを訪れる事が出来たというのは、その疑問解消の意味でも、蕎麦食いとしての自分を推し量る意味でも、非常に大きい事だと思います。

さてお店の場所ですが、HPにもありますが手賀沼の辺の柏ふるさと公園近くです。
お店の駐車場もありますが、公園のもあるので車で行ってください。

公園の対面にお店への入り口があります。



入り口からすでに風格溢れる感じ。店舗はいずこ?と



縦長でした。
ちなみに右手は製粉室と、その下が喫茶店です。関連店舗の様子。こちらは次回に行ってみます。
入り口を抜けて小高い丘へと階段を上ります。



階段途中には休憩スペースというか展望台?があります。公園を見渡せます。
更に上るとようやく暖簾が。



でも実はもうちょっとあります。この辺りからテラス席があります。
頂上に達すると店舗が。ドアの向こうは待合室。



ようやく店内に入ると、異世界の様相です。こだわったお店なのがひしひしと伝わってきます。
階段もオブジェで溢れていますが、店内も結構なものです。
ちなみに客は私だけでした。

こちらのお店、メニューはそれなりにあるのですが、いかんせん値が張ります。せいろは\1000です。高いな。
コースは5桁にもなるので、お客を選ぶかも知れませんね。
今回はせいろで。
待ちに待った”量”のお目見えです。



食べかけではありません。最初にこの量です。まさに三手繰り。その気になれば一気にさらえます。
気を取り直していざ。
そばつゆは甘さも辛さも強く、深い。わずかな苦味?も舌の横から抜けていきます。3次元的なつゆです。ダシも強く、酸味を少々感じます。そして何より、「これは竹やぶ系だ」とはっきり分かるつゆです。竹やぶ系、即ち我孫子の蓬庵さん、白いのあや竹さんの総本山とも言うべき、原初なるつゆです。
蕎麦は味も香りも強く、抜かりがありません。コシもなかなかにあります。星は無く表面のざらつきも無い、いかにも竹やぶ系の蕎麦です。
マッチングがどうこういうのもあまり意味が無く、全体で竹やぶというブランドを象徴しているようです。
そうそう、薬味のネギってのは普通白い部分を出すものですが、ここでは青い部分だけでした。なぜ?

総じて言うと、実にレベルは高い。でも実は、私の好みではないな、という事もはっきり分かりました。
しかしながら、優れた蕎麦を出し、優れた蕎麦屋を輩出してきた老舗という意味では、やはり尊敬の念を禁じえないでしょう。
味ももちろんですが、蕎麦という文化に触れるという意味で、それがどういう結果になろうとも、どういう感想を持とうと、一度は訪れたいお店なのは間違いありません。
今日は蕎麦と食べにきたというよりは勉強しにきた気分です。

折角の竹やぶ記念なので、そばつゆを買って帰りました。お湯で割って呑んでもいけますね。