「SOBA ISBA いさと」 / ざるコース2007年02月19日 00時00分08秒

国府台の「いさと」さんに行ってきました。
ここはテレビでも紹介された事があり、知る人ぞ知る有名店とのこと。
それ故に結構いろいろな人が訪れ、その味に感動されている模様。

同じ蕎麦好きと言う事で。
市川 「SOBA ISBA いさと」 つれづれ蕎麦 '07さま )へ蕎麦tb。

「いさと」さんは、市川市は国府台、大学などがたくさんあるエリアの近く、閑静な住宅街の中にあります。
国立精神神経センターの裏側にあるのですが、正直車では厳しい場所にあります。そもそも駐車場はありません。
国府台駅から県道1号の坂道を登って進むか、バスを利用する方がよいでしょう。

お店自体は住宅を改装したカタチですね。



入口は上品で静かな雰囲気です。
玄関を通ると、本当に住宅で、お店っぽさがありません。本当にここなのかとちょっと戸惑いました。
中もまんま住宅です。リビングをちょっと改装した感じですが、それがアットホームな雰囲気です。
席はテーブルが4、掘りごたつみたいに足を下ろせるのが4、あとは床に座ります。

さて、普通にせいろでも良いのですが、せっかくなので「ざるコース」なるものにしてみました。
最初に漬物と焼き味噌。



漬物の写真は無いのですが、大根の漬物で結構塩っ辛いタイプ。歯ごたえも良くて美味しい。
味噌はしょっぱくなく、柚子の香りがたっぷりします。どちらかと言うと甘めです。

次いで、ある意味真打の玉子焼き。



2人分の大きさです。
ただの玉子焼きではなく、芯に鴨肉のそぼろが入っています。
鴨も玉子も甘めの味付けで優しくふんわり仕上げてあり、付け合せにある大根おろしと菜の花の塩漬けとの対比が素晴らしい。
この玉子焼きは、わざわざ食べに行く価値ありの一品です。

玉子焼きの後は、いよいよ蕎麦へ。



つゆは甘口でダシは強く、やや濃いものです。
蕎麦は味、香りともに素晴らしいです。結構冷えているのにこの風味なら、温度が上がればさぞかし凄まじい蕎麦になるでしょう。
コシはそこそこで、歯を入れるとざっくりした感じがします。表面のざらつきも結構あるので、喉越しを楽しむタイプでしょう。
蕎麦もつゆも強く、そのせめぎあいを口いっぱいで感じ、ひと時意識が蕎麦尽くしになります。
特徴ある蕎麦ですが、これはこれで一つの完成形だと言えるでしょう。
唯一の欠点は量が少ない事ですね。3枚はかるーくいけます。

食後は蕎麦葛餅です。



黒蜜きな粉でいただきます。
葛餅は結構ざらざらして、非常に柔らかい。そのまま何もつけずに食べても、素朴な味わいが郷愁を誘います。
黒蜜きな粉をつけると、一気に華やかな甘味に変わります。素晴らしい蕎麦の有終の美を飾るのにふさわしい一品。
最後の最後まで手を抜かない、こだわりきったお店でした。

品数は決して多くはありませんが、また訪れたいと思わせるお店です。
まだまだ手の内を明かしてない、まだ何か素晴らしいものを持っている。
そう思うと、これっきりになんてしたくないですね。
交通の便はちょっと悪い場所ですが、その苦労以上の味だと断言します。